大切な衣服に付いた油じみを落とそうと洗濯したのに落ちないという経験はありませんか。
油じみも落ちないし処分するしかないと考える方もいるかもしれませんが、実は自宅でキレイに落とせる方法があるのです。
ここでは普通に洗濯しただけでは落ちない時間が経った油じみを自宅でキレイに落とす方法をご紹介します。
キレイに落ちない衣服に付着する油じみって何?
洗濯しても落ちない油じみの正体は一体何なのか。またどうして普通に洗濯しただけでは落ちないのかといった疑問にフォーカスしてみました。
早速見てみましょう。
油じみは脂溶性の汚れ
衣服に付着する油じみとは、脂溶性の油分を含む汚れのことです。
脂溶性の油分が含まれる代表的なものにはラーメンや鍋のスープ、カレー、揚げもの油、マヨネーズなどの食品類、化粧品類、工業系の油類があります。また体から出る皮脂による汚れも油じみです。
脂溶性の汚れはどうして落ちにくい?
脂溶性の汚れは水と分離する性質を持つため水洗いだけではなかなか落ちません。汚れを長時間放置すると衣服の繊維に入り込むので、油じみとなり落とすことが難しくなるのです。
油じみを落とすためには適切な処置が必要
通常の洗濯だけではキレイに落ちない脂溶性の油じみは適切な処置が必要です。そこでまずは脂溶性の性質を把握することが大事になります。
脂溶性の性質を理解して処置する
脂溶性の汚れは「強極性」「中極性」「無極性」の3つがあり、違いは次の通りです。
・強極性は弱アルカリ性液や界面活性剤水溶液で除去可能
・中極性は非水系洗浄で容易に除去可能。界面活性剤水溶液でも分離洗浄可能
・無極性は水系洗浄では除去困難。非水系洗浄か高濃度界面活性剤の処理が有効
強極性、中極性が食品や化粧品の油じみに該当します。無極性は工業油のことで、一般家庭で扱う洗浄剤で落とすことがかなり難しい汚れです。
汚れの種類を確認する
衣服には脂溶性の汚れを含め、3種類の汚れに分類されます。
・水溶性の汚れ(コーヒー、紅茶、ジュースなど)
・脂溶性の汚れ(食品、化粧品、工業油など)
・不溶性の汚れ(墨汁、サビ、泥など)
どの汚れなのかよって洗い方も変わってくるので、まずは確認しましょう。
衣服に付着した油じみのキレイな落とし方
時間が経った油汚れでも自宅でキレイに落とせる方法をいくつか紹介します。
順に見ていきましょう。
軽度であれば食器用洗剤で洗う
あまり時間が経っていない軽い油じみであれば、食器用洗剤がおすすめです。
まず洗面器などに入れたぬるま湯に浸け油をふやかします。食器用洗剤を汚れ部分に直接つけて軽く揉み込み歯ブラシで擦るのですが、強過ぎると繊維を傷めるので注意しましょう。あとは水で手洗いし、通常通り洗濯機で洗えば完了です。
頑固な油じみはクレンジングオイルで洗う
クレンジングオイルは油分を主成分としており、油に馴染むので油じみ落としに効果的です。また使用する際は衣服が乾いた状態にしておきましょう。水に濡れると乳化し効果が得られません。
油じみ部分に適量垂らしたら軽く揉み込み5分程おいてから水でしっかり洗い流します。最後は洗濯機で洗えば完了です。
耐熱素材の衣服に限り煮沸して洗う
熱に強い自然素材(綿・麻)であれば煮沸洗浄をお試しください。煮沸は油じみを落とすだけでなく、殺菌や消臭効果も期待できます。
鍋など沸騰させたお湯の中に粉石鹸を入れ、15分ほど煮沸します。粉石鹸だけでなく重曹でも大丈夫です。(水1リットルに対し、重曹大さじ1杯)もし落ち切っていないようであれば固形石鹸で揉み洗いしてみると良いでしょう。
酸素系漂白剤で落とす
油汚れや皮脂汚れには酸素系漂白剤(弱アルカリ性)が効果的です。
洗面器やタライに入れた約50~60℃の熱いお湯に規定量の酸素系漂白剤を入れ、油じみ部分を漬け置きします。漬け置き時間の目安は約2時間です。
時間が経過したら漬け置きしていた部分を十分にすすぎ、洗濯機で洗います。ただ染料が落ちる可能性もあるので注意しましょう。
クリーニングに出す
紹介した方法でも落とすことができない場合や自分で行うことに不安を抱く人もいるかもしれません。そんな時は衣服の汚れを落とすプロでもあるクリーニング屋に出しましょう。
外出先で汚れたときの応急処置
出先でふとした瞬間、不覚にも衣服が汚れてしまい困ったこともあるのではないでしょうか。そんな時の応急処置方法をご紹介します。
乾いたハンカチなどで拭き取る
油じみが衣服に付着したらすぐにティッシュやハンカチで優しく叩いて拭き取ります。また拭き取るときは油じみを広げないためにも擦らないでください。時間が経つと油じみがしみ込んで落としづらくなるので、なるべく早く対処しましょう。
水や石鹼を染み込ませたハンカチなどで拭き取る
水や石鹸をしみ込ませたティッシュやハンカチで拭き取ることも有効的です。乾いたハンカチで拭き取るときと同様に、擦らないように注意しましょう。
水で直接洗い流す
可能であれば油じみ部分を水道水で洗い流す方法もあります。早期であれば比較的落ちやすく、洗い流したあとは乾いたティッシュやハンカチで水分を取り除き乾かしましょう。
外出先の応急処置に役立つアイテム
汚れがついたらたらとにかく素早く処置するのが大事。
そんな、汚れの応急処置に便利なアイテムをご紹介します。
今治タオルで有名な「みやざきタオル」のハンドタオルを、
持ち運びやすく、丁度いい大きさに別注しました。
スーピマオーガニックコットンとスラブ糸を組み合わせ、優しい風合いと心地よい肌触りに仕上げたアイテム。
程よい厚みなのでタオルハンカチほどかさ張らず、布帛のハンカチよりも優れた吸収力・透湿性を発揮します。
西部開拓時代(19世紀ごろ)にカウボーイたちが、砂ぼこり対策や顔を隠す覆面、ケガをした時の止血に使っていました。
今ではハンカチとして使用しているヒトも多いですね。
ヒップポケットに忍ばせておいて、チラッと見えるとおしゃれですね。
まとめ
今回は時間が経って落ちづらい油じみを落とす方法についてご紹介して来ました。
油じみは時間が経てばたつほど落としづらくなるので、なるべく早急に対処することがポイントになります。もし汚れたときは今回の内容を参考に是非お試しください。
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