こんにちは、コロモビト.です。
アウターやパーカーなど、肌寒い日に欠かすことのできない羽織り物ですが、少し手こずってしまうことはありませんか?
それは「ダブルジップ」。
そう、上からも下からも開閉可能なあのジップです!
通常のジップと少し構造が異なるために、スムーズに上げ下げができず、困っている方がけっこういらっしゃるようなんです・・・。
そこで、今回は「ダブルジップ」をスムーズに開閉する方法をご紹介したいと思います。
決して難しいことはありません!
コツさえつかめば簡単ですよ〜。
「ジップ」の基本
用途によって異なる形状
ジップにはさまざまな形状があり、それぞれ異なる特徴・用途があります。
●止製品(C)
スライダーを下ろした際、下止によってスライダーが止まり、左右のテープが離れないジップ全般のこと。
ズボン・スカートの前立やポケットなど、さまざまな用途に用いられます。
●開製品(O)
スライダーを一番下まで下ろすことで、左右のテープを離すことができます。
主にブルゾンなどの上着の前立に使用されます。
●逆開製品(M)
スライダー2個付の開製品。下からも開くことができ、ファッション性・機能性に富んでいます。
※こちらが「ダブルジップ」です
●頭合わせ(C)
スライダー2個付の止製品の一種。主に鞄に使用され、2つのスライダーの頭と頭が向かい合うところから頭合わせと呼びます。
代表的な3つの素材
ジップには大きく分けて次の3つの素材が使用されています。
●金属
エレメント(中央の歯の部分)が丹銅やアルミ、洋白などの金属でできており、無骨な雰囲気が楽しめます。
●樹脂
エレメントがポリエステルやナイロンなどの、コイル状の樹脂でできており、金属やビスロンに比べ柔軟性があります。
●ビスロン
ポリアセタールやナイロン、ポリプロピレンなどの樹脂をエレメントとして射出成型したもの。同サイズの金属ジップに比べ軽いのが特徴です。
世界的に有名なメーカー
ジップを生産するメーカーは様々ありますが、これだけは知っておきたい4つのメーカーをご紹介します。
ちょっとした豆知識として頭に入れておくと面白いですよ。
●YKK
1946年創業、世界に誇る日本のブランドで「YKK=吉田工業株式会社」の略。
国内シェアは驚愕の95%、世界でも45%に及び、信頼のおけるメーカーです。
●RiRi
1936年、スイスのティチーノ州にて創業されたジップメーカー。
社名の由来はドイツ語の凹凸を表す「rille und ripp」。
スライダーのデザインが特徴で、海外のハイブランド・ドメスティックブランドを中心に使用されています。
ジップ単価は高額で、YKKの10~20倍が相場とされています。
●TALON
1893年、世界で初めてジップを発明したアメリカ合衆国のメーカー。(1991年に倒産)
当初は日本のYKKとシェアを競っており、1960年代まで世界シェアは50%以上でした。
ヴィンテージの衣類やBAGなどには、ほぼTALONジップが使用されています。
※現在使用されているもののほとんどは、復刻である事が多いです。
●LAMPO
1887年創業、イタリアのLANFRANCHI社のジップブランド。
ARMANI・PRADA・CHANELといった名だたるハイブランドに採用され、独自のシェアと地位を築き上げました。
「LAMPO」は世界一美しいジップと言われており、美しさと優美さを徹底的に追求した、イタリアの職人気質を色濃く受け継ぐメーカーです。
「ダブルジップ」のメリット
「ダブルジップ」はその名の通り、スライダーが2つ付いているため、上からも下からも開け閉めできる点が最大のメリット!
つまりスライダーが2つあることによって、より細かな開け閉めの調節ができるということです。
たまに肩や胸周りのサイズはちょうど良いけれど、腰周りが少し窮屈だなと感じることはありませんか?
また、インナーの生地の厚みによっても着心地がしっくりこなかったり・・・。
そんな時にダブルジップであれば胸元だけでなく、腰周りの調節も可能で、自分の体にフィットしたシルエットに整えることができるんですね。
また、ダブルジップの開き具合を大きくすると抜け感が生まれ、着こなしのアレンジとして活用することもできます。
「ダブルジップ」をスムーズに開閉するコツ
ダブルジップのメリットはお分かりいただけたと思いますが、少し困った問題もあるのです。
よく耳にするのが「ジップの上げ下げが上手くできない」「ダブルジップは硬い」ということです。
しかし、これらの問題はコツさえつかめば簡単に解決します!
その方法をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
【ダブルジップを閉じる場合】
①:上下のスライダーを一番下まで下げる。
②:上下のスライダーを少し下に引っ張りながら「差込み」を“根元までしっかり”差し込む。
③:上スライダーを引き上げる。
※POINT
重要なのは②番の「根元までしっかり差し込む」ことです!
「差込み」が上スライダーのみにかかっていたり、下スライダーの途中までしか差し込まれていない場合、スライダーは上がりません。
この状態で無理にスライダーを引っ張ると故障の原因となりますので、一度外して最初からやり直してください。
慣れてくると根元まで差し込んだ際、カチッとはまるような感覚がお分かりいただけるはずです。
【ダブルジップを開ける場合】
①:上下のスライダーを一番下まで下げる。
②:「差込み」を抜く。
「ダブルジップ」を使用したウェア
それでは実際にダブルジップを使用したウェアをご紹介します。
機能的な良さはもちろん、開け閉めを調節してアレンジを加えた着こなしもお楽しみください!
KEPANI マンハッタン-2
旧式のシンカー編み機で編み立てた、着心地抜群のフルジップスウェットパーカー。KEPANIの代名詞である「ラフィー裏起毛」は、暖かく柔らかな肌触りが大きな特徴です。
詳細を見る最後に
ダブルジップがスムーズに開閉できない場合、
ジップ自体に問題があるのではなく、扱い方が間違っていることがほとんどです。
コツさえつかめば何も難しいことはありません!
苦手意識を克服し、ダブルジップならではの着こなしを楽しんでみてくださいね。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!