ボタンホール

ボタンホールから飛び出た糸は切ってもいい?原因と処置方法を解説

シャツのボタンホールから糸が飛び出ているのを目にしたことはありませんか。

あまり気にならないという方もいますが、放っておくとだらしなく見えます。
だからと言って糸を切っていいのかわからないと悩んでいる方も多いようです。

もし引っ張ったり切ったりするとボタンホールの糸がほどけてしまうのではないかと心配になることや、製作時のミスによる不良品なのかなと不安に感じることもあるでしょう。

こうした悩みにお応えするためにも今回はボタンホールから糸が飛び出る原因と対処法について解説します。

【結論】飛び出た糸は「切っても大丈夫」

まず結論から言うと、飛び出た糸は切っても問題ありません

シャツに限らずボタンホールが備わった衣類であれば糸が飛び出すことがよくあります。ただし誤った処置を施してしまうと衣類を傷める可能性があるため注意が必要です。

ここからは糸の正体は何なのか、なぜ飛び出るのかについて解説していきます。

糸が飛び出る原因はボタンホールの作り方によるもの

糸が飛び出る原因は何なのか、どうして切っても大丈夫なのか?
その答えはボタンホールの作り方を知ることで解決できます。
それでは順を追って見ていきましょう。

ボタンホールはどのように作る?

まずはミシンを使ったボタンホールの作り方を流れに沿って簡単に説明します。

  1. 生地にボタン穴かがり位置を決めて印をつける
  2. ボタン穴かがり押さえ(専用治具)を用意
  3. ミシンにボタン穴かがり押さえをセット
  4. ボタン穴かがり押さえと生地につけた印を合わせる
  5. ミシンの押さえレバーを下げてセット完了
  6. 縫いつけスタート・ストップ
  7. 縫いつけ完了すれば針を挙げて糸をカット
  8. ボタンホール内側部分をリッパ―で切り開く
  9. ほつれた糸を取り除きボタンホール作り完了

細かい部分は除きましたが、おおまかには以上の工程でボタンホールを作ります。
ボタン穴かがりの縫い方やボタンホールの形状はほかにもあるため、必ずしも同じ作り方ではありません。

飛び出た糸は穴かがりを切り開いた生地の残り

ボタンホールの作り方を説明して来ましたが、その中のリッパ―を使って切り開く工程こそ糸が飛び出る原因です。

生地は糸を織りなして作られているため、切込みを入れるとほつれてしまいます。ボタンホールの場合はリッパ―で切り開くことで糸がほつれるのです。つまり飛び出た糸は生地の残りなので切っても問題ありません。

もし新品の状態で発見しても不良品ではないので安心してください。

長く使い続けてほつれている可能性も

衣類を購入した時にはなかったのに、気づいたら糸が飛び出ていたということもあります。

これは単純に何度もボタンホールを使用することで、きれいに切り開かれていた生地の裁ち端が徐々にほつれるからです。原因は変わらないので飛び出た糸だけをきれいに切れば問題なく着続けることができます。

またシャツを長く着続けていると、生地の裁ち端ではなく縫い込んでいるボタン穴かがりの糸自体がほつれて糸が飛び出ることも。このような場合はそのまま放置せず、補修や縫い直しをするようにしましょう。

ボタンホールから飛び出た糸の処置方法と注意点

ボタンホールから飛び出ている糸を切るとき、適切な処置をしないと悪化しかねません。ただ適切な処置方法と言っても誰にでも簡単にできることです。注意点とともに解説していきます。

糸切りバサミでカット

ごく当たり前のことですが、糸を切るときは裁縫道具の糸切りバサミを使うようにしましょう。

工作などに用いるハサミの場合、刃先が丸みを帯びていて厚みがあるため上手く切れないことがあります。とくに小さいボタンホールはハサミの刃が入りづらく、十分に注意しておかなければ生地やボタン穴かがりの糸まで誤って切りかねません。

しかし糸切りバサミであれば先端が細く尖っており、刃の厚みも薄いため小さいボタンホールでも飛び出た糸だけをきれいに切れます。

手で引きちぎらない

やってはいけない処置方法が手で飛び出た糸を引きちぎることです。

飛び出ている部分だけ上手く切れたらいいのですが、失敗する可能性が非常に高いでしょう。
長い糸を適当な場所で切ることは容易ですが、短い糸だと手で引きちぎることが困難です。さらに言えば思い通りに裁ち端で切れるとは限りません。

飛び出た糸は生地の残りです。むやみに引っ張れば生地の編み目が飛んでしまうので、面倒くさくても糸切りバサミで切るようにしましょう。

もし手元になければ髪用、メイク用の先が細いハサミを代用してみてください。糸切りバサミほどではなくとも余程切れ味が悪くなければある程度きれいに切れます。

ほつれ止め液で裁ち端を補強

ボタンホールの裁ち端から飛び出した糸を切ったあとや、未然にほつれを防止するために「ほつれ止め液」を使うと補強できるため便利です。吐出口が細いスティック状なので簡単に塗り込めます。

また切り開いた裁ち端だけでなくボタン穴かがりに塗ってボタンホール全体を補強すると長持ちするのでおすすめです。100均でも購入できるので、ぜひお試しください。

まとめ

ここまでシャツのボタンホールから糸が飛び出る原因と処置方法について解説してきましたがご理解いただけたでしょうか?

糸の正体が生地の残りだとわかりましたが、普段から裁縫に携わっている方でなければわからないものです。もし今回の記事で悩みを解消していただけたのであれば嬉しく思います。

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