こんにちは、コロモビト.です。
コーデュロイといえば、縦方向に走る畝と独特の光沢感が特徴の生地。
レザーやウールと並んで秋冬物の定番素材であるコーデュロイのアイテムは、
きっと誰もが手にしたことがあるはず。
えっ、着たことがない??
着たことはなくとも、手に持ったことはあるはずですよ!!
学校にあった黒板消し。
あれも実はコーデュロイ素材です。
今日はそんな『コーデュロイ』という素材にフォーカスしてお話しさせていただきます。
[コーデュロイの歴史]
コーデュロイ、コール天、はたまたコーズ。
様々な呼び名で親しまれている身近な素材。
17世紀・フランスの太陽王=ルイ14世が、コーデュロイのジャケットを庭師に着せたことから、フランス語の「王の糸(corde du roi)」となった説が名前の由来として有力とされています。
その後18世紀の産業革命によりイギリスへ伝わり、マンチェスターで大量生産されるようになったコーデュロイは、上流階級の人々が狩猟や野外パーティを開く際のカジュアルウェアとして愛用されるようになりました。
今でもハンティングジャケット、ハンティングシャツなどのアイテムにはコーデュロイが多用されていますね。
その後アメリカでは、ハーバード大学やペンシルベニア大学などのアイビーリーガー達に、1970年代にはカリフォルニアのサーファー達にも、コーデュロイのアイテムは愛されることとなります。
え!!暑いカリフォルニアでコーデュロイ?!
少々意外ですが、細い畝のコーデュロイは生地の密度が低い為通気性がよく、
今のようなハイテク素材がそう多くない当時は海から上がったサーファーが素肌で身に付けるのにぴったりだったそう。
古着好き、サーフィン好きならご存知、某ブランドのコーデュロイショーツは今でも人気です。
国を越え用途を越え、時代を越え今も至る所で目にするコーデュロイ。
フランス生まれだったとは恐れ入りました。
なんだか明日からちょっとオシャレになった気分で身に着けることができそうです。
是非是非ご友人にウンチクを自慢してくださいね。
ちなみに、最近のコーデュロイはナイロンとの混紡やウールのものが増えていますが、本来は綿だけで作られているコットンファブリックです。
[日本におけるコーデュロイ]
日本でも明治時代中期からコーデュロイの生産が始まります。
この時期多くの産業が主にイギリスからの技術指導の下、革命的な進歩を遂げましたが、なぜだかコーデュロイの生産は見本さえあったものの一切の自己流。
おおむねは海外の生産方法を踏襲しながら、ある工程に独自の工夫が取り入れられています。
コーデュロイに見られる畝(うね)、あれ実は生地に切り込みを入れる作業(カッティング)によって生まれるものなのですが、海外生産のコーデュロイがカッティングの後すぐに染色の工程に入るのに対して、日本生産のコーデュロイはカッティングの後、生地の糊を落として洗いをかけ、空気を含ませて生地を柔らかくしてから染色の工程を行なっています。
国内生産のコーデュロイはこのひと手間を加えているゆえにひとつひとつの畝がふっくらと丸みを帯び、肌触りも見た目も大きな違いがあるそうです。
あまり気にしたことなかったですよね~。
見比べて触ってみたい、そんな気持ちに駆られます。
現在、日本のコーデュロイ生地の生産は、なんと95%が静岡県遠州地方の東側地域が担っています(天龍社織物産地)。
しかし今、国内に流通するコーデュロイ生地の99%は海外製。国産コーデュロイは絶滅の危機に瀕しているのです。
1985年のプラザ合意で織物業界を取り巻く環境が一変。
海外製品との価格競争が激しくなった影響で産地は衰退を続け、
2001年、国内加工の50%以上を担っていた大日本ビロードが廃業。
最盛期は600社以上あった加工場は、2015年には10社にまで減少しました。
これには、前述した国産コーデュロイならではの作業工程に必要となる高度な技術が、他の生地を作る際に応用の効かないものであることから積極的な伝承が進まなかったことも、国産コーデュロイが稀少となってしまった大きな要因のひとつとみられています。
[国産コーデュロイを使用したオススメアイテム]
コーデュロイの歴史について簡単に知っていただいたところで、
稀少な国産コーデュロイを使用したアイテムをご紹介。
REMI RELIEF(レミレリーフ) 硫化コーデュロイショートパンツ
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詳細を見る[最後に]
今回はコーデュロイについてお話ししました。
お楽しみいただけましたでしょうか。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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