エースナインとコロモビト対談1

【対談】sogliaやCOOCHUCAMPを生んだ、エースナインを徹底リポート

エースナインとコロモビトの対談

こんにちは、コロモビト.です。
soglia(ソリア)、COOCHUCAMP(クーチューキャンプ)などの人気ブランドを手がけるアパレルメーカーのエースナイン社。
そのオフィスを訪ね、代表兼デザイナーの佐井氏にインタビューしてきました。

雨空が続く梅雨時季のインタビューでしたが、この日は突き抜けるような空が拡がる晴天。
雲を吹き飛ばすような快活さと、若草のようにやわらかな印象を合わせ持つ佐井氏。
ブランドプロフィールだけではわからない、ブランドの本質的な部分や、複数のブランドを運営する戦略や裏側などを語っていただきます。

佐井氏と足立

登場人物 プロフィール

佐井 洋児(写真左)
INSTAGRAM:@acenine3142
1980年生まれ。株式会社エースナイン代表兼デザイナー。

足立 太(写真右)
1987年生まれ。ROCOCOのモデル兼コロモビト.執筆者

エースナインの設立と野球の関係・・・?

エースナイン様のオフィス1
服や靴で埋め尽くされた棚。どれだけ服を愛しているか伝わってきます。
エースナイン様のオフィス2
ックにも服がいっぱい。これらはサンプルを作るのにつかったりもします。

― 足立 ―
まずは、会社設立と会社名の由来を教えてください。

― 佐井 ―
会社の設立は2011年1月1日です。
「1」並びで揃えたんです。

エースナインという会社名は、僕が野球をやっていて当時エースやったんでそのコトに由来します。
「エース」っていう単語だけでも良かったんですけど、既にエースっていう会社さんがあり、社名がかぶってしまうなぁと思っていました。
なので
「エースなんとか や、なんとかエース」
と色々考えたときに、「ナイン」っていう響きが丁度よくハマったんです。
野球もナインですし。

― 足立 ―
「エースナイン」という会社名は野球からきているんですね!
そういえばINSTAGRAMを拝見しましたが、お子さんとキャッチボールしてましたよね。お子さんにも野球をしてほしいですか?

― 佐井 ―
やってほしいです。
でも、そこまで本気ではやる気ないみたいですね(笑)
いまはもっぱらポケモンに夢中みたいです(笑)

しんのすけくんが描いたポケモン
佐井氏の息子のしんのすけくんが描いたポケモンの絵を見せていただきました。とても上手で可愛い。

エースナインのこだわりとROCOCOとの出会い

― 足立 ―
ROCOCOとのお付き合いのきっかけを教えてください。

― 佐井 ―
ROCOCOさんの店舗が堀江あった時に、僕が営業で回っていたのがお付き合いのスタートだと思います。
いまは堀江のランドマークBIOTOPになっているビルにROCOCOさんが入ってたときからなので、10年近く前のことですね。

最初は靴下なんかを取り扱ってもらいました。
そこから徐々に増えていって、COOCHUCAMPのショーツやsogliaのニットセーターなんかの商品も取り扱ってもらうようになっていきました。

― 足立 ―
COOCHUCAMPやsogliaなどのブランドのスタートについて教えてください。

― 佐井 ―
会社の設立当初、はじめはセールスレップといって、ブランドの販売代行をしてたんです。
ですが、それだけではだめだ。自分で何かを作り出さないといけない。と思い、2年目に思い切ってオリジナルブランドを立ち上げました。
それでリリースしたのがCOOCHUCAMPのショーツsogliaのニットセーターなんです。

COOCHUCAMP(クーチューキャンプ)のハッピーショーツ
COOCHUCAMP(クーチューキャンプ)のハッピーショーツは、幅広く合わせやすい設計
soglia(ソリア)のランドノアセーター
soglia(ソリア)のランドノアニットセーターは、定番で安心感のあるクラシカルな印象

― 足立 ―
設立2年目に、複数のブランドを立ち上げたってコトですか?

― 佐井 ―

そうなんです。
特定のジャンルに絞り、それに特化したブランドを作ったんです。

なぜそういうやり方にしたかというと、
当時から世間には既にたくさんのブランドがありました。
簡単に埋もれてしまうほどたくさん。

そんな状況でブランドをイチから始めるときに
ひとつのブランドでトップスやパンツなどを展開するトータルブランドを作るよりは、何かに特化したモノ作りをする方が勝てるチャンスがある
と思ったんです。

トータルブランドってやっぱりどうしても、名前(ネームバリュー)が要るんですよね。
例えば関西でいうと、”ブルーナボイン”、”ササフラス”みたいなブランド。
トップスからボトムスまで揃えて、独自の世界観を広めていく。

かっこいいですよね。
でもそれは確立するまでに時間がかかるし、いきなり始めるのはなかなか難しいコトだと思うんです。

しかしブランドが溢れている中でも、それらと違ったやり方で、何かに特化した
「コレ!!」
っていうモノをピンポイントで作れば、勝負できるんじゃないかと思ってスタートしました。

COOCHUCAMPはショーツ“、”sogliaはニットセーター“みたいに。
「総合力」に対して「専門性」で挑みにいった感じですね。

あと僕の理念として
日本製で何かを作るっていうのが1つのポイントで。

日本人特有の感覚なのかもしれないですけど、国産であることの安心感みたいなモノが根付いたら良いなぁと思っていました。

今でこそ日本製でやっているブランドが目立つようになってきましたけど、まだ10年前は日本製であることが貴重だったんですよ。
インポートものや中国製が多かったんで。

エースナインの事を語る佐井氏

「ピンポイント」に「日本製」で作るって決め、その中でアイテムを絞っていくときに、
価格帯も重要だと思いました。
それで徹底的にリサーチしたんです。
いろんな店舗も見に行くし、ネットでも調べて。

それで
「ショーツやったら1万円まで」とか
「セーターやったら1万5千円まで」とアイテムごとに価格帯を決めていったんですよ。

と、いうのも
例えば、サラリーマンのヒトが一カ月のお小遣いの中でつかえる金額。
例えば、主婦のヒトが一カ月の中でやりくりして余った金額。
例えば、アルバイトしてる学生さんが一カ月に洋服代にあてれる金額。

それらがだいたい1万5千円~2万円くらいの間かな、と思うんですよ。
その感覚を大事にしたいな、と思っています。
安すぎると良いモノがつくれないし、かといって高いと手に取ってもらえない。

あくまでも僕らのテイストで戦っていく中で、今言った感覚のゾーンのモノを作り、
ストロングポイントというか
定番なんだけどどこかで他とは違うデザインに落とし込めればイケるんじゃないかな、と。

デザイン性もあって、日本製やけど、この値段!」っていうキーワードを持ち続けて行こうと思っています。

― 足立 ―
アパレル業界は原材料が上がってたいへんじゃないですか?

― 佐井 ―
そうですね。糸も値上がりしてるんでたいへんです。
けれども定番商品としてやってきたものは、極端に値段をあげたくないですね。
そこはなんとか企業努力でカバーしていきたいと思っています。

― 足立 ―
なるほど。今後の展望はありますか?

― 佐井 ―
いま現在ブランドをいくつかやっていて、ブランドの数を増やすというよりは、
今あるブランドの中でもうちょっとアイテムを掘り下げてやっていきたいなと思っています。

例えば、セーターを中心にやっているsogliaで新しいシリーズを作りました。
独自開発した「GTⅡ」という糸のTシャツやスウェットの”ゴツゴツ”シリーズをリリースしたのが2019年のコトです。

(※GTⅡについても詳しく語っていただいたので、第三話で紹介します)

そのように、イチから何か作りたいって思うようなコトがあれば、掘り下げてやっていきたいなとは思っています。

エースナインの事を語る佐井氏

最後に

普段聞けないアパレルメーカー、エースナインの代表兼デザイナー、佐井氏に
会社の成り立ちやブランドの立ち上げについてお話を伺いました。

次回はさらにデザイナー佐井氏の、デザイナーとしての服との向き合い方や考え方の部分を掘り下げていきます。
はっきり言って、すごいです。

お楽しみに!

あだち

端正なルックスとは裏腹にユーモア精神に溢れ、社内に笑いを巻き起こす男。スケボー通勤で有名。

趣味:ライブ/フェス/スケボー