【ROCOizm】21FW彗星の如く現れたニューカマー

こんにちは、コロモビト.です。

先日行われた衆院選では
「同性婚」や「選択的夫婦別姓」が争点のひとつであったように、
日々ジェンダー問題や性別に関する問題が取り沙汰されています。

男か女か。
与党か野党か。
勝利か敗北か。
敵か味方か。
白か黒か。
〇か×か。
カジュアルかドレスか。

なんでも線引きをして右と左に分けて定義してしまいたくなるのがヒトってもんです。

でも本当はそんな線引きなんてないのかもしれませんね。
その線を引いたのは、どこかの誰かだから。
「どこかの誰か」がいなければ、そもそも線なんて存在しないんだから。

現代は定義付けのための線が多すぎ、複雑すぎるので頭がパンクしそうです。
そんなときは、一度頭のギアをニュートラルにして、
ポケットに手を突っ込んで歩いて、
疲れたらブロック塀だろうが階段だろうがその辺に座って、
腹がへったら焼き芋でもほおばってほっこりして笑ったりましょう。

(なにをいっているのかわからなそうですが、
なんのコトをいってるのか、続きを読み進めてみればわかります。)

そんな混沌とした時代背景にマッチするような、
カテゴライズせず、
ルールに縛られず、
自由に楽しめるような
ブランドが誕生したようです。

今回もこの冒頭の文章だけは、ただの凡庸男が書いてます(笑)
それでは、バイヤー目線で服の魅力を深掘りする
『ROCOizm(ロコイズム)』の本編をどうぞ!

今回は2021年秋冬シーズンに彗星の如く現れたニューカマー”..FNOR”を紹介しよう。

ブランド名はfreeとnorを掛け合わせた造語であり、『定義されたものをつくるということにとらわれず、その時代における価値を見出す』というコンセプトである。

デザイナーは明かされていないが、どうやら数人のチームで構成されているという情報を入手した。WEBデザイナーや某有名セレクトショップ販売員、ドメスティックブランドのデザイナー、UKブランドの生産管理等々…
様々な経歴を持つ人物が集まっているらしい。

Style .1

そんなバックグラウンドはさておき、今回はユニセックスで着られるということを活かしたスタイリングとともに気になるアイテムたちを紹介していこう。

ひとつめのトップスにオーバーサイズのスウェットとボトムスにコーデュロイパンツのスタイリングは、何も考えずとも秋冬の雰囲気を作り上げてくれる。

大人なストリートスタイルにはこれくらいがちょうどよい。

7w太畝コーデュロイパンツの『Coppet』は、一見、普通のイージーパンツ型のコーデュロイパンツかと思いきや、いろいろとこだわりのポイントを見つけた。

まずは、サイドシームからバックに流れるアジャスターテープだ。
通常はウエストベルトの位置に配されるアジャスターだが、このパンツは少し下のヒップ上くらいの位置で絞れるようになっている。

そのことにより、腰回りのシルエットの変化を生み出そうという魂胆だ。少しスッキリさせたい時もあるだろう。

カラビナを付けられるDカンもさりげなくありがたい。手ぶらで出かけるときはカギをぶら下げたい。

そしてバックポケットにもひと手間がある。右は両玉縁、左は片玉縁のボタン付き。
右ポケットはバンダナやハンカチをよく出し入れするからボタンなしの両玉縁がスムーズだろうという配慮らしい。
…気が利いてる。

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Style .2

つぎはボアトップスと総柄イージーパンツのスタイルである。

今回、トップスのボアは男女ともに一番大きいサイズの③にしてみた。同じアイテムをふたりでシェアして着るというのもなにやら今の気分にハマる気がする。

リラックスしたスタイリングにスパイスを効かせる柄がポイントだ。
ただくつろぎたいわけではないだろう。おめかししたリラックスという感覚か。

Vネックボアプルオーバーの『Boll』は袖口のスナップボタンでシルエットを調整できる。留めた状態で腕まくりなんてのも捲りたい症候群の仲間たちにはもってこいだろう。

裾のドローコードも少し長めの設定で蝶々結びも良し、そのまま垂らすのもまたひとつ乙なものだ。
さり気にイタリアの老舗メーカーのMADE IN ITALYのボア素材を使っているのもポイントだろう。

2パーツキャロットパンツの『Cully』は一見強そうな柄に見えるがある種ヘリンボーンのような柄構成の細かい柄だからか、違和感なくスタイルに溶け込むのがポイントだ。

サイドシームがないデザインでなめらかな肌辺りでストレスなく穿ける。
また、裾のダーツでパンツのシルエットを最後キュッと丸めるとことでちょっとした癖をプラスしている。
ローテクシューズを合わせてもおさまるのがよいポイントだ。

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Style .3

最後にハンテンジャケットを使用したスタイルを紹介しよう。

メンズはインナーダウンとセットアップになる同素材のパンツ、レディースは少しレトロなイメージにしたくてファンシーなニットとキルトスカートを合わせた。
なんとなく奥ゆかしさを感じられるコーディネートではないだろうか。

ファインウェルコーデュロイハンテンジャケットの『Baden』は水牛のトグルボタンがアクセントになり、和の雰囲気に持っていかれすぎないところが心にくい。
極細畝のコーデュロイはベロアのような光沢感を持ち、上品な表情だ。

ストレッチもよく効いているからなにかと重ね着しやすいのもうれしい。袖のボタンのシルエット変化でインナーアイテムに合わせた調整ができるのも気が利いている。

ジャケットと同素材のパンツ、ファインウェルコーデュロイインタックパンツ『Donat』は、インタックで横に広がらずすとんと下に落ちるパイプドステムのようなシルエットがあえて媚びないスタイルに仕上げてくれる。

ウエストフロントはゴムを入れず、後ろにだけ入っているのもキレイに見せてくれるポイント。ドローコードを中心からずらしているのも一癖ありで高評価ポイントだ。

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また、全てのスタイルのインナーに使用しているモックネックTシャツ『Airolo』は、首に沿う形で程良く高さを出してくれる絶妙な形だ。 普通のTシャツの代わりにインナーにさすだけで一気にこなれた雰囲気にしてくれる逸品だ。 いつものスタイルに変化を出したい場合はこれを使っとけば間違いないだろう。

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このブランドのモデル名を眺めていて気付いたことがある。
どうやら永世中立国スイスの地名をモデル名に採用しているようだ。この辺りも..FNORというブランド名に合わせた、ちょっとしたこだわりなのだろう。

まだ始まったばかりのブランドだが様々なこだわりが詰め込まれている。
ルールに縛られず着る人が自由に解釈して楽しみ、それぞれのスタイルを通してアイテムを完成に導いてほしいという願いも込められているとのことだ。
今度どのような展望を見せてくれるのか楽しみなブランドのひとつだ。

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